クラウドとNANDフラッシュが増加、
2021年データストレージ事情
Storage Magazine 2021年8月号より
「クラウドはすっかり定着した」シニアアナリストのScott Sinclairはこう語る。同じくコンテナも定着した。最新のレポートでは、NANDフラッシュがもう一つの目立ったトレンドになっている。
この1年半は、データストレージ業界にとって興味深く、且つ危機的な時期だった。企業は新型コロナウイルスによって自社のストレージ戦略を再考させられただけでなく、指数関数的に増え続けるデータ量に対応しなければならなかった。
これら全てに対処するためには、各種のストレージ手法(フラッシュ、ディスク、テープ、クラウド)を組み合わせることになるだろう。
Spectra Logic 社第6回年次『データストレージ展望』レポートにおいて、同社はいくつかのストレージの動向と統計を詳述している。以下は、その内容の一部である。
- NANDフラッシュは耐久性と速度が消費者にも企業にも評価され、データストレージ市場の中で最も成長が著しいテクノロジーの地位を保っている。レポートによると2020年のディスク出荷容量は、前年度に対して20%落ち込んでいる。
- 非圧縮で1巻18TB (圧縮で45TB)の容量を持つテープ、LTO-9は2021年のうちに一般に普及するようになるだろう。
- バックアップのほとんどがディスクをベースとした技術に移行した一方で、長期保管先としてのテープの使用は増え続けるだろう。
ここ数年、クラウドは最も流行っているデータストレージのひとつだったが、新型コロナウイルスのパンデミックによって、その使用がさらに加速された。自社のデータセンターに人を置けないため、多くのユーザーがクラウド・アプリケーションとクラウド・ストレージに移行するのを見てきた、とSpectra LogicのCEO兼創業者Nathan Thompsonは言う。
「今回のパンデミックがひとつの分岐点になりましたね。」TechTarget の一部門、Enterprise Strategy Groupのシニアアナリスト、Scott Sinclairはこう語る。
一旦、企業がアプリケーションとデータをクラウドに移行してしまうと、通常はそこに落ち着いてしまう。さらには、Dell EMC、Portworx、NetAppといったベンダー達は、今最もホットなストレージのトレンドの一つ、コンテナワークロードに取り組んでいる。
「どのベンダーも取り組んでいる技術ですが、まだどこも完全なものを作っていないと思います。」とSinclairは言う。
このグラフ記事から、現在および将来のデータストレージのトレンドと実際の容量をつかんでもらいたい。
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