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JEITAテープストレージ専門委員会コラム

「保存データの大容量化とテープストレージの関わり」



あらゆる分野でデータは日々生成されてどんどん大容量化していきますが、使用サイクルを終え、使用頻度が減って保存フェーズに入ったデータ (コールドデータ) の割合は、ユーザーが保有するデータの大半を占めており、その比率は50~80%に上るとも言われております。
データの長期保存には常時コストがかかりますので、保存コストを抑制するためには使用するストレージが大容量かつ省電力でなければなりません。
また、『過去のデータが必要となった時』にストレージから迅速に取り出せることも重要になりますので、性能的に高速性も備えたストレージを実装して、コールドデータの運用管理を万全にしておくことが重要です。

今後のデータ保存は、カーボンニュートラルの実現へ向けた取り組みやSDGs等、環境問題の解決に寄与していくことが求められますので、環境に優しいストレージの活用は必要不可欠です。

それらの要求に対応するストレージの選択肢として、欠かせないのがLTOテープです。
LTOテープは、HDDやSSDと比較しても常時通電の必要が無く、省電力で高速・大容量のストレージとして、環境問題への対応にも有効です。

また、データ管理では近年増加している『サイバー攻撃』への備えは欠かせません。 LTOテープは、『サイバー攻撃』にはコンピュータネットワークから完全に隔離された「エアギャップ」状態でのオフライン保存が可能で、マルウェア(ランサムウエア)による外部からの攻撃にもデータに直接アクセスが出来ない「エアギャップセキュリティ」に優れ、大容量のデータを安全・確実に保全します。

そして、これからの時代は保存したデータを有効に『利活用』し、ビジネスにも活かしていく視点が必要になります。

例えば、プロスポーツの業界でも科学的なアプローチでのデータの取得・蓄積が進んでおり、選手のスキル・パフォーマンス向上を図るためのトレーニングメニュー作成・数値化による効果比較、シーズンを通しての相手チーム対戦戦略の立案・ゲームプランの作成、シーズン成績の査定など、さまざまな角度からの現在データと過去データとの比較・連携といった利活用が重要な要素となっています。

常時使用するアクティブなデータはSSDやHDD、外部との共用データはクラウドストレージ、長期保存が必要なデータはLTOテープ、といった複数の仕組みを組み合わせた 『ハイブリッドストレージ』として構築することで、パフォーマンスとコストのバランシング・最適化が可能になります。

大容量のデータを管理・保存するストレージシステムには『高速大容量・低コスト・省電力のLTOテープ』の活用が効果的で、特に長期保存の運用では大切な役割を担うでしょう。

一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA) テープストレージ専門委員会
http://home.jeita.or.jp/cgi-bin/about/detail.cgi?ca=1&ca2=292
本内容にてご質問などございましたら、JDSF事務局経由でお願いいたします。

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