JEITAテープストレージ専門委員会コラム

ビッグデータ、IoT、や AI 等の言葉で代表される高度情報化社会を迎え、生成されるデジタルデータの量は膨張の一途をたどっています。
これらのデータは企業や組織の競争力を生む源泉であり、将来に渡って利活用されうることから、従来の、法規制や内部統制対応といった受け身のデータ長期保存ニーズに加えて、利活用を前提とした積極的な長期保存ニーズが高まっています。
こういった膨大なデジタル情報を長期保存するシステムとして注目を浴びているのが、省エネ、低コスト、かつ可搬媒体として遠隔地保管も可能な磁気テープシステムになります。

磁気テープシステムは、従来よりデータのバックアップや長期保存に使用されている信頼性の高いストレージですが、大切なデータを長期に渡って、より安全に保管し、活用いただくことを目的に、公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)は磁気テープシステムによるデータの長期保存方法の規格化検討を進め、本年の1月22日にJIS化(JIS Z6019)されました。
一般的に長期保存性は、データが記録されている記録媒体で議論されることが多いですが、実際には、そのデータを読み出す為の装置やOS等のソフトウェアも重要な要件となります。
従って、今回制定された規格では、記録媒体(磁気テープ)のみならず、装置やOS、またデータの管理台帳等も含め、データ長期保存のための総合的な管理や運用方法のガイドラインが提供されています。
また、本規格はストレージに焦点を当てた必要最低限の規格となっており、構成も自由度があることから各企業、組織の規模、実態やニーズに合わせて活用いただくことが可能です。
この機会に、磁気テープシステムの管理・運用見直しと、磁気テープシステムを使用されていない方は、データの長期保存への活用を検討してみませんか?
本JIS規格を詳しく知りたい方は日本工業標準調査会(JISC)から閲覧可能です(無料)
<検索JIS番号:JIS Z6019>
また、日本規格協会のWebサイトから購入可能です(有料)


一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA) テープストレージ専門委員会
富士フイルム 株式会社 記録メディア事業部

本内容にてご質問などございましたら、JDSF事務局経由でお願いいたします。

 

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