JEITA磁気記録媒体標準化専門委員会コラム 「第5世代LTO」
3月に入り、LTOプログラムに参加する企業各社より第5世代LTO Ultrium規格によるテープドライブ、テープカートリッジの発表が始まっています。今回のコラムでは、第5世代のLTOがどのような規格であるかを簡単にまとめておきたいと思います。
2000年に第1世代のLTOの出荷が開始されてから10年が過ぎようとしています。 第1世代ではカートリッジあたりの記録容量が200GB、転送速度は40MB/sec(規格としての上限)でした。 継続的な技術の進歩によって、第5世代のドライブとカートリッジの組み合わせでは記録容量3TB、転送速度280MB/s(上限)にまで進化しました。(いずれも2:1圧縮時の場合)
さらに、LTOプログラムでは市場の要求に応えて、第3世代ではWORM(Write Once, Read Many)機能、第4世代では暗号化機能を追加してきましたが、第5世代ではパーティション機能が追加されます。 このパーティション機能によって、“リッチメディア”などに必要とされる、ファイル・コントロールや記憶容量/領域の管理を効果的に行えるようになります。
また、旧世代のカートリッジの読み書き互換性については従来のLTOと同様に、第5世代LTOドライブでは、1世代前つまり第4世代のLTOカートリッジの読み書きが可能であり、2世代前の第3世代LTOカートリッジを読むことが可能です。
詳細については、各社からの発表を参照してください。
(出典:http://www.ultrium.com/technology/uroad.php)
(社)電子情報技術産業協会(JEITA) テープストレージ専門委員会
(※) 日本アイ・ビー・エム(株) 白鳥 敏幸
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